体調不良

朝から体調良くなくて寝起きからグッタリ。

一日良く寝ながら創作のことをいろいろ考えてました。えへへへへ。


あつ森全然お金貯まらなくて悲しみ。

ジャスティン昨日来ていたのに離島で釣った魚売っていないよー!

寝落ちしてしまった……orz


しかし最近怖い夢ばっかりみるのであんまりよく寝れていないんですよね~~~!!!

夢見なくていいからちゃんと寝かせてくれー! 鳴海の脳みそ休んでくれー!





 近衛の家の催しを終え、宮中の者は片付けを任された。担当表に掛けられた自分の木札を確認し、凪は厨房へ向かう。

 水回りには汚れた食器が積み重ねられていた。よく見れば調理道具はそのまま、コンロは油汚れが目立っている。

 日中、女官の誰かはいると伝えられていたが人の気配すら感じることは無くがらんとしている。

(また……か)

 隷属である私の近くにいては穢れると陰で言われていることは知っている。持ち回りで同じ班となった女官がサボることも知っている。

 待ち続けても班員は来ない。いつ終わるかわからない程積み上げられた皿の前へ向かい始める。

 あと少しで皿の前というところで左足は床を踏み込めず滑らせてしまう。顔から倒れ、鼻を強打した。鼻血は出なかったが痛みで涙がたまっていく。

 よく見れば床の表面がテカついている。この正体が油であることに気づくのはそれほど時間はかからなかった。

 唇を強く噛みしめる。こみ上げる気持ちをグッと堪え、まずは排水口に少量の食器用洗剤を垂らした。蛇口を捻り冷たい水を溜め、泡立ち始める水の中へ汚れた皿を浸していく。水が溜まるまでの間、床面の油をふき取り始める。雑巾にネットリと絡む油。なかなか拭き終わらない。水がそこそこ溜まってきている音が聞こえ、蛇口を止める。また違う皿を水の中へ浸す。無色透明だった洗剤入りの水は中に何があるのかわからない程こげ茶色に染まっていた。

 頬に沿って水滴が伝う。鼻をぶつけた痛みととても一人では終わる気がしない洗い場。あと四時間で日が昇る。厨房の朝は早くそれまでには片付けていないと何をされるかわからない。鞭打ちだけで済めば良いがこの油の床だ、罰はもっと重いだろう。その後、同じ持ち回りの班員に何されるかも分からない。

 一つ涙を流すと抑えることができない。悲しくて痛む胸。油と水でびちょびちょになった手で自分の胸を撫でる。大丈夫、大丈夫。そう言い聞かせて。

 茶色く汚れたスポンジを片手にこびりついた汚れをゴシゴシと擦る。床はあとでやろう。先にできることをやろう。衣食住整って過ごせるだけ有難いと思おう。ーー何より、私は逃げ出すことができない。

 白石で仕上がった右手の腕輪と左足の足輪の冷たさを感じながら黙々と皿洗いを進める。涙で目の前が歪み、進捗は非常に悪く感じた。涙を着物の袖で何度も拭う。


 あまりの悲しさで背後にいる者すら感じることができなかった。

 何かが頭の上に乗せられた。それが人の手と気づくまで時間はかからなかった。白石の腕輪と足枷を付けた主。

 ぽぽん、ぽん、ぽぽん……。

 入院中、点と延ばし棒だけで意思を伝える言葉を教わった。鷹司家の使用人として必要な暗号と神樂より教わった。「トン」と「ツー」だけで意思を伝える信号。


『ガ』『ン』『バ』『レ』


 朝日は小麦粉の袋を手にし、床にまく。突然の行為に驚くが今度は凪の方に手を置き優しく叩く。


『シ』『バ』『ラ』『ク』『コ』『ノ』『マ』『マ』『デ』


 朝日は近くにある雑巾を手にし床を拭く。ペースト状となった小麦粉は油を吸い取り、凪が拭いた時よりも綺麗に拭き取ることができた。


「あ、朝日、ここにいたか!」

 厨房の入口へ向けば神樂が息を切らしながら立っている。

「努、丁度良いところに来たんだぞ。凪が食器洗いと床掃除大変みてーだから手伝ってやるんだぞ」

「は!? んんー……しゃーねーな……深夜残業代出せよ?」

 厨房の様子を確認し、何が起こっているのか察した先輩は朝日の持つ雑巾を引き取る。朝日は先に戻ると言いながら厨房を後にした。神樂は床掃除、凪は皿洗いと分担して作業を進める。家事マスターが家主だからなのか、神樂の手際は良く、あっという間に床掃除を終え、コンロの汚れを落とし、更には換気扇の掃除や調理道具の整理まで行った。

 凪も無事皿洗いを終え、食器棚へ戻すところまで完了した。

 翌日、あまりにも綺麗に片付きすぎて、厨房を汚した女官達が青ざめたのはまた別の話。